『暁の道標』の

あとがきのような感想のようなことを、ちょっと書いてみようと思います。

また長い時間かかってしまいましたが、おかげさまで完結することが出来ました。
長編は書き続け、完結させるということが大変ではありますが、楽しい経験でもあります。

前にも触れたことがありますが、『暁』は最初の構想段階では、もっと軽い感じの内容になるはずでした。
でも、書いていくうちに変化してきて、どんどん重くなっていくので、読んでいる人は果たして楽しいんだろうか、と思いながらも、やっぱり大切な部分ではあったので、とにかくそのまま書き続けました。
12話の『真実』が一つの大きな区切りで、それ以降は数話で終わるかな? と思っていましたが、気がつけば全20話という長さに。
これも最初は予定になかった、セシリアのエピソードが膨らんだことも大きく影響しています。

『微睡み』は初めて書いた長編だったので、予想もつかないことや、手探りなことばかりではあったのですが、『暁』も書いてみると、予想外の展開が起こるということは多くありました。
オーファやナオ、イシュターやウィリスなど、早い段階で出て来ることが決まっていた登場人物もいれば、バートのように影も形もなく、出ることが決まってからも、捜査のあたりで出番が終わるかなと思っていたのに、最後まで旅に付き合う重要人物になるとは全く予想していなかった人物もいます。
セシリアも、もっと性格とかが違う予定だったりとか。
最初は、二人でまた旅を続けることになって、その先で新たな人たちと出会う……と考えていたんですが、実際にそのシーンに辿り着いてみると、あの状況でオーファが二人を放っておく訳がなく、でも彼はそこまで自由に動けるポジションにはないので、バートが行くことになるのが自然だと感じたんですね。
サリュートアの心境でも描かれていますが、バートとセシリアが加わったことにより、空気に変化が起きて、書いている僕自身も気が楽になったというところはあります。

物語の締めくくりは、サリュートアとアストリアーデのシーンで終わらせるか、手紙で終わらせるか迷いましたが、手紙で終わらせることにしました。
文章は『イーヴァ・イーヴァ』に出て来るものを使っているので、多少ぎこちない感じにはなっています。
アストリアーデも、彼らがしたことは許されないことだと思っていて、マーサ自身にもそれはわかっているだろうと考えているのですが、大切な時間をもらったというのも、また彼女にとっての事実なので、もう会えないであろうマーサに、最後にそれを伝えたかったというのがあります。
そして、この手紙を受け取った後、ずっと頑なだったマーサは、取り調べに対して協力的になって行きます。

二人の旅の物語にお付き合いいただき、改めて、ありがとうございました!