それから、キンバルとリリィは、あちこちの町で芸をしてまわりました。

 はじめはキンバルのすがたにおどろき、さわぐ人たちも、リリィがキンバルのせなかからおりて話をし、なかよく芸を始めると、おそるおそる近づいて来て、やがてキンバルの玉乗りや、リリィのちゅうがえり、二人で新しく考えたわざを見て、手をたたいておうえんし始めるのです。

 二人の芸を楽しんだ人たちの中には、リリィが地面においたシルクハットにお金を入れてくれる人もいましたし、自分の畑でとれたやさいやくだものをわけてくれる人や、宿のない二人を家にとめてくれる人もいました。
 みんなをよろこばせるため、そして、自分たちのためにやる芸は、とても楽しく、ちっとも苦にはなりませんでした。

 それに、こうしていれば、リリィの本当のお父さんやお母さんも、見つけることができるかもしれません。

 キンバルもリリィも、もうさびしくはありませんでした。

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